›4 28, 2008

FPD主戦場

Category: 日々雑感 / 0 Comments: Post / View

FPD(薄型テレビ)分野においては、日本・韓国・台湾がセットメーカー、パネルメーカー、デバイスメーカーの全領域に渡りメインプレイヤーとなっている。

このFPD業界の凄まじい業界再編がどのように進んでいくのか。

(1)松下・日立・キヤノン連合
キヤノンのデバイス強化

(2)シャープ・東芝・パイオニア連合
シャープは垂直統合を加速させ、パネル・デバイス販売強化

(3)ソニー・サムスン連合
ソニーがサムスンよりシャープに歩み寄り
ソニーは水平分業を加速

デバイスメーカー、装置メーカーの業績は方針を見てみるのも面白い。

特に装置メーカーはFPD業界の設備投資のための開発を行っており、将来利益の先取りを行っている業態である。
そのFPD関連装置メーカーであるが、前工程(パターン形成工程)、後工程(セル組立工程)共に陰りが見えてきており、前工程のように特定の装置メーカーが独占している市場では大企業ほど利益が出せているが、競争の激しい中小企業の乱立する後工程においては赤字企業も多いのが実感だ。

先日あるベンチャー企業はFPD向け検査装置事業を縮小することを発表した。既に成熟産業となっているFPD業界では設備投資もやがて縮小するだろうし、今の時点でコストダウンに見合った収益が取れないという理由であった。

日本メーカーは撤退しても新興国メーカーは参入してくる。そうなるとデバイスメーカーは海外勢力も力を持ち出し、日系企業が独占している利益も取られてくるだろう。

しかし、販売予測を見ると2011年から完全に成熟期に入るFPD市場にあと数年間の利益を取るために途方も無い努力をしているように見えるのだが。

案外、三洋電機のように地味に電池のようなデバイスに特化したほうが利益が稼げるのかもしれないと思う。

そういえば読売新聞によると三洋は松下に買収されるようですな。松下のIR(本日の一部報道について)では当たり前のように否定していますが。

今連載中の「専務 島耕作」の初芝と五洋とまったく同じ事が起きている訳やね。これで有機ELを隠し持っていたりすると。

Comments