›2 04, 2008

ネットイヤー上場

この会社は大きくもてはやされ、忘れ去られ、そしてようやく上場することになったようだ。上場は3月6日。
かつて、SIPSという言葉をネット業界のみにちょっと流行らせた、というか米国から持ち込んだ会社だ。以前はテレビ番組を持つほどのITバブルだったのだなーと感慨深く思い出した。2000年ちょいだっただろうか。

今回目論見書を見て、とんでもない赤字経営をしていたことを知った。資本金は17億から3.6億まで下げている。

ネットエイジの小池氏は退き(退かされたか)、なんとか増資によって運転資金をつないで来たことも見て取れる。

しかし、今年の世界株式低迷かつネットベンチャーへの不信の中にあえてIPOするとは、何を考えているのだろう。
既にネットベンチャーはB2C型のネットワーク逓増型(mixiやDeNA)のSNSやモバイルしか将来性は無いと言われ、B2Bも規模の経済と寡占が聞くアフィリエイト、広告、SEOのトップ企業しか存在価値を見出せないような市場の反応である。

さらにSIPSとは言っても、一般の人にはHP製作会社との違いがわからず、メンバーズのような会社やドリコムのようなネットシステム会社が類似に見られるのではないだろうか?

目論見書によるとSIPSとはインターネットやウェブサイトを利用したマーケティング課題の解決のモデルのことだそうで。個人的にはSIPSという言葉を使うのを辞めた方がイメージが良いと思うのだが。もうこのようなアルファベットで煙に巻かれる投資家はいないのでは。

連結決算は売上高が15億2922万円、経常利益が1億5736万円

これが大きく上昇する余地がどこにあるのか説明できないと株価形成は厳しいと思う。資本政策もネットバブル期にIPOをイメージしたのであろうし、その後の存続するための大量の増資、ストップオプションの付与からVCの売却、オプション行使の希薄化を一般株主が受け皿になることを考えるとどうかと思う。

VCも潰れないように増資したのであろうが、nifがかなり大量に持っているが、ようやく売却するタイミングみ来ているが、これまでの投資額を回収できるのだろうか。

なお、調達資金は1億6800万円。未公開時のVCからの調達の方が大きいのが笑える。

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