›3 23, 2007

エクイティ・コミットメントライン

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業績が低迷し資金調達が必要な企業がエクイティによる機動的な資金調達としてMSCBがある。だがMSCBは確実に割当先が空売りし儲け、既存株主が希薄化と株価下落による打撃を受けるとして非難が激しい。

その点を若干解消する手立てとして、ゴールドマンサックスの「エクイティファシリティ契約」とメリルリンチ「エクイティコミットメントライン」が開発されている。

行使時期を限定し、転換のタイミングを発行体側に権利として保有させることにより、MSCBの柔軟な調達の特徴と株価下落、空売りによる被害を低減させるのが特徴である。

行使を希望する場合、企業は一定期間内に行使を強制することができる。他方、株価動向などを勘案し行使を希望しない場合、行使を禁止することができる。

だが、株価が下落し続け運転資金調達が必要な場合には行使せざるを得ない可能性があり、その場合はMSCBに限りなく近くなると思う。

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