›3 02, 2007

リスクマネー(直接金融)のパワー

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インスペック社はホームページのIRに公開時の目論見書から短信から有価証券報告書まで用意されているので、見てみると恐ろしい体質であったことがわかる。

何しろ債務超過が続いていた会社だったのである。債務超過解消も単に利益の内部留保ではなく、増資であったことがわかる。

インスペックはVCが入っていたが、普通の会社であったら債務超過で潰れていただろう。こういった状態で銀行は金を貸さないだろうし、営業キャッシュフローは無い状態だったのだから。

ここでもVCの力は発揮された。そして上場に至ったわけである。

債務超過が解消されてからは、飛躍的に伸びた。
恐らく研究開発が実ったか、製品需要(液晶関連)ニーズが上昇したかである。

現在は上場しているが、リスクマネーの投入が無かったら存続できなかったであろう会社である。
上場時からはこういった過去の財務体質からか、製品の魅力に欠けたからか株価は大幅に下げた。
そして今期中間決算では、またしても営業利益が赤字になっている。

そう考えると、上場までにVCが財務から管理まで体制をサポートし、上場したら終了してしまったようにも見える。

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