›12 11, 2006

ニューリッチの連中のライフスタイル

Category: 資産運用 / 0 Comments: Post / View

先日も「世界の富は2%が半分持っている」も書いたが、日本においても富裕層と一般庶民に2極化しており、当然富裕層が圧倒的な消費力を持っている。ただ、人口が少ない。

中産階級が消滅しつつある中で、注目されているのがニューリッチである。

ニューリッチとは様々な定義はあるが、新富裕層と呼ばれ社会構造の変化によって誕生したばかりの富裕層のことである。つい数年前までは一般庶民であった者が、社会変化の恩恵によって富裕層と同じ資産を持つことができた層といっても良い。
例えば、ストックオプション、デイトレイダー、不動産などによって多額の資産(数億円以上)を持っているもの、もしくは不労所得として年間数千万円以上の者を指すようだ。

彼らニューリッチを対象としたサービスがにわかに注目を浴びている。先日「ニューリッチの世界」を読んで彼らの消費行動がこれまでの一般庶民、富裕層のどちらとも違うことを知った。また、彼らの消費スタイルやライフスタイルを知り、非常に興味深かったし、自分もそうなりたいと強く思った。

特に面白かったのは、教育である。ニューリッチの多くは、まあ普通の教育しか受けていないわけで良くても日本の小中高大一貫の教育なわけだが、ニューリッチは子供に富裕層の教育を目指している。例えば、イギリスのイートンやスイスのロゼといった世界的に有名なボーディングスクールに子供を入れて、将来活躍する人物とのネットワークを幼少のころより築かせたいと願っている。

資産運用に関しては、いかに利益を上げるかではなく、いかに税金を支払わないかといったPT(非居住者となって世界を浮浪し税金を逃れる)といった方法にも興味がある者が多いようだ。

考えてみれば、彼らは資本主義のメリットと、法律整備の非合理な点を享受した者が多いので、世界の資本主義の仕組みをつくるものとのネットワークや、合法的に節税したりすることに興味が高いのは当たり前のことかもしれない。

他には、美容(アンチエイジング)や富豪向け商品なども、一般庶民の感覚とかかけ離れていて面白い。生活必需品であれば、電化量販店や100円ショップで何でも買える時代だが、やはり他人とは違う、他人に対して優越感に浸りたいといった願望から、実際の価値以上の金額の商品(それをブランドと呼ぶのだ)を買う。

かといって、ニューリッチは一般庶民の経験もあり金銭感覚があると来ている。そこのところが非常に面白いと思った。

ニューリッチ向けのセミナーや雑誌も盛んだが、Seven Hills(雑誌)にマネーロンダリングのプライベートバンクが脱税指南(節税というか脱法というか)で問題にもなりましたね。

ニュー・リッチの世界 The New Rich World
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