›6 26, 2006

シンクライアント

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Windows95以降の10年間強の間、クライアント(PCのこと)側で処理をさせることがメインとなっていた。クライアント・サーバと呼ばれ、クライアント側でアプリケーションを動作させ、サーバからは情報を伝送するだけの使われ方をしてきた。一時期はサーバなんかいらない、クライアントを寄せ集めて処理をさせようというグリッドコンピューティングというブームも起こった。今でもWinnyに代表されるP2Pはグリッドコンピューティングだ。

それ以前はダム端末(ダムとは馬鹿のこと)と呼ばれる端末で、クライアント側ではサーバで処理をされた情報を見るだけの使われ方だった。

クライアント・サーバの大きな問題点である、クライアント側での処理の大きさ、コストの高さは以前から問題となっており、Webシステムと呼ばれるクライアント側では処理をせず、情報を見せるだけといった使われ方が模索されていた。
だが、現実的にはWebシステム(ブラウザ)でできる処理は限られており、利便性が非常に薄かった。
Web2.0http://skillstorage.com/archives/000413.htmlと呼ばれるようなインターネット技術の発展はインターネットだけに留まらず、イントラネット(社内環境)でも整備されてきている。

その結果として、クライアントには高級なアプリケーション、高スペックなハードウェアが不要となりつつある。そのようなクライアント環境をシンクライアント(シンとは薄っぺらいの意)と呼ばれる。

シンクライアント化で企業はTCO(トータルコスト)の大幅な削減が実現できる。これはクライアントの費用が10年前に下がったほど、現在は下がっていない。むしろサーバのコストの方が下がっているからだと思う。

シンクライアント化でPCメーカー(PC用CPUからデスクトップからOS、アプリケーションまで)は今後は辛い展開になるのではないだろうか。サーバサイドで進んだオープンソース化(例えばLinuxをOSにApacheをWebサーバにといった使われ方)がシンクライアント化を加速させる気がする。

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