›6 19, 2006

ポートフォリオ理論と効率的フロンティア

Category: ファイナンス / 0 Comments: Post / View

ポートフォリオとは「組み合わせ」を意味する。辞書的にはフォルダと同意語で複数のファイルを入れるもののことだ。

ファイナンスでは、株式や債権、現金など金融資産の組み合わせのことを意味する。

ポートフォリオの中のそれぞれの金融資産ごとにリスクとリターンが各々に存在する。ポートフォリオではその全体としてのリスクとリターンを求める。すると理論上では”あら不思議”リスクを減らしリターンを増やすことができるのである。

このようにポートフォリオを組んで、リスクを減らしリターンを向上させる曲線を効率的フロンティア(有効フロンティア)と呼ぶ。

この計算は個別の金融資産のリスク(βベータ)とリターン(期待収益率)からポートフォリオ内の個別の金融資産の相関係数を求め合算することにより求めることが出来る。簡単に説明すると次のようになる。

個別のリスクの計り方:株式市場の平均(日経平均やTOPIX)指標に対してどの程度+か-に動いていたか。

例)
株式A:リスク:+1、リターン:100
株式B:リスク:-1、リターン:200
※簡単の為、持ち分は一緒とする。

このような場合、リスクは相殺され、リターンは(100+200)÷ 2 = 150

こうしてみると、リスクのブレが無くなり、市場平均と同じように動くようになった(リスクが無くなった)にもかかわらず、高いリターンを実現している。

ファイナンス理論では、株価と過去データを絶対的なものとしている。そしてこの理論だ。理論によれば、株券など金融資産はリスクを低減するモノを組み合わせればよいと、それだけになってしまう。

過去のデータのみで判断しているところがこのポートフォリオ理論の弱点か。

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