›6 19, 2006

マネジメント日誌001

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これから小説風にマネジメント知識を学べ、マネジメントの心情も知ることのできる「マネジメント日誌」を連載していきます。これまでの知識が体系だって理解できるよう勤めます。

ハイテク機器ベンチャー企業の経営戦略指揮者として採用され1ヶ月が経った。この企業は長年細々と活動していた企業だが、近年自社の技術がヒットし急激に成長するベンチャー企業となった。従業員もここ3年間で2倍となったため様々な問題が勃発している。特に社長でありオーナーでもある人物は、典型的なワンマン経営者であり、全指示が彼の元から発せられる。経営幹部(役員会に名を連ねる人物たち)はイエスマンもしくは、そもそもマネジメントに対する知識が無く、自分の部署の業務で精一杯という感じである。

私のミッションはこの企業の急速な成長に伴う様々な問題を解決し、経営を安定軌道に乗せ5年を目標に上場させることである。

1ヶ月間を過ごしたわけだが、第一印象は、社員が非常に暗いというか仕事に対して情熱だとかやりがいというものが感じられないことであった。ワンマン経営者そしてイエスマンで固まる経営幹部の下において、ただ従順に仕事をこなすだけというイメージである。
当然私の立場はマネジメントサイドのため、社員からは警戒感を持って見られている。経営幹部の連中も何を考えているのかはイマイチまだつかめていない状況である。

だが、1ヶ月しか経っていないなりにも感じるのは、社長の考え、経営方針と実際の現場の不満というギャップは非常に深まっており、今後会社の急速な成長に社員が着いてこれるのかが心配である。また社員は小さいベンチャー企業であることからも全社員が猛烈に働き、必要とされていない人材はいないことである。

しいて言えば、私は今までいなかったポジションでの採用ということもあり、社員から「こいつは必要な人物なのか?」とう視点で見られていることをひしひしと感じる。またこのようなワンマン経営者の下にいるため、当分私の意見、経営戦略は実行できそうもない。そうなると給与に見合った仕事が実行できなくなる。

それよりも必死で働いている社員の気持ち、すなわち「今忙しいのだから、何か手伝えよ」という感情に答えるべく、緊急性の高い雑務を手伝うことがメイン業務となりつつある。

要するに一般社員は会社の将来なんかより、足元の仕事、納期に間に合わせることだけしか頭が行っていないのである。

なんとか自分の居場所を作りつつ、組織力のある会社にしていかなければならない。孤独感と責務の非常に高い仕事であるが、一般社員に流されないように仕事を進めていかなければならない。過度にストレスが溜まるが、そのストレスは日々完全に解消されなければならない。高いモチベーションを社員にも示す必要があるからだ。

だが、業務においても日常の生活においてもガンバルことをこれで決意できた。暫くは充実した生活を送れそうだ。

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