›6 05, 2006

考える組織

Category: リーダーシップ / 0 Comments: Post / View

考える組織とは、主体的に判断して行動する社員の集合、部下の意見を束ねて現場の情報をもとに戦略を組立て実施するリーダーの集合である。

かつての組織は戦略が組織をつくった。

つまり、先に戦略ありきで部下、社員はそれにいかに忠実に従うかによって戦略の実行力が決まり、会社の業績を左右した。軍隊がそうだ。

しかし、このような組織はあるところで行き詰まりを迎える。

まず第一に、先に明確な戦略を提示することが難しくなった。何をつくれば売れる時代かわからなくなったからだ。多品種少量生産だとか、商品寿命の短命化のため、現場から上がってくる情報がマネジメント層に上がりそこで戦略を練って実施というプロセスではスピードについていけなくなってきている。

2番目に、戦略に忠実に従う社員の仕事、それはつまり機械やコンピュータでは実施できないだけの単純労働というものが、そもそも日本のホワイトカラーからは消えつつあることだ。マネジメントの業務、つまり情報から判断する業務を一般サラリーマンも行わないと高い付加価値をその会社は提示できない。

また、社員自体の意識、考え方も大きな変化がある。「マズローの欲求段階説」の自己実現欲求に限りなく近いことを社員は求めだしてきているのだ。つまり、社員はもう生活の為だとか、衣食住のためだけには働かない。やりがいを求めている。それを満たすのは判断業務になってきている。

考える組織は、全社を通してのエンパワーメント、つまり社員への権限委譲にもつながる。

しかし、権限を委譲しただけで社員はそう簡単に主体的な考える社員にはなってくれない。会社側から押し付けるだけでなく、社員の考え方も根本的に変わらないといけない。自分から考えるようになること、それは業務をさんざん押し付け、意見なんか聞かなかった会社にとっては痛いしっぺ返しではなかろうか。そう簡単には人の性格は変わらないから。

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