›5 20, 2005

マズローの欲求段階説

Category: 経営戦略 / 0 Comments: Post / View

ブリジストンのアメリカ子会社ファイアストーン社が欠陥タイヤの原告
(被害者と主張)に9億円の和解金を支払ったそうです。

原告は4人が怪我でうち1人が車椅子生活を余儀なくされた模様です。
原告はもともと1000億円以上も訴訟していたそうです。
車椅子生活になったからといって9億円は払いすぎでないでしょうか?

アメリカは狂っていますな。

アメリカでは日系企業がターゲットとしてバッシングや訴訟の対象となること
が多々ありました。今回のファイアストンだって、フォード社はまるで自社
とは無関係と知らん振りです。

ここには日本人の甘さがあると思慮されます。そもそも日本人は性善説(人
は生まれもって善人である)という思想があるのに対し、アメリカ人は性悪
説(人はほっておくと必ず悪いことをする)という考えが前提にあると思われ
ます。

資本主義社会(競争社会)では、ひとは自分の利益最優先。

今後、日米の対比、構造分析を行っていきます。

▼ マズローの欲求段階説 ▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

(´ο`) 「新入社員の舞ちゃんは休みが多いんだよな。有給消化はもちろん、
      毎月必ず生理休暇を消化している。」

なら君も生理休暇取れば?

(-_-;) 「えぇ。ところでやはり僕のような立場だと夏休みはまったく取れない。
     社員と違ってアルバイトは気楽でしょっちゅう休んでいるよ。」

アルバイトは背負うものがないからね。

(゚ー゚) 「でもアルバイトの方が手取が多いんだ。社員は自給1000円いかないから。
    ぼくは親会社からの出向だから金はたくさんあるけど。」

でも会社からしたら社員の方が単価が高いんだよ。

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▼ 解説 ▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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前回、われわれの労働条件の構造の転換と就業意欲の変化を見てきた。
就業意欲はモチベーションにつながるが、人間の欲求とはそもその何だろうか。

実は人間の欲求にはランクがある。

■マズローの欲求5段階説
マズローは人間の欲求にはランクがあることを示唆した。
人間はある段階の欲求が満たされると、次の欲求を求めるようになる。
では、段階をそれぞれ見ていこう。

1.生理的欲求
 生きるための欲求である。最低限の欲求とも言える。
2.安全欲求
 生理的欲求が満たされていることが前提である。危険をさけ、安定した収入
 を求める欲求である。
3.社会的欲求
 誰だってひとりでは生きられない。愛情を求める欲求とも言われる。
 人間関係と社会的関係の欲求である。
4.自我の欲求
 人間は何のために生きるのか?誰だってひとに認められたい。
 自尊心を満足させ、他人の尊厳を求める心だ。
 また、この段階にくると恋人や家族に対する責任感が強い。
5.自己実現の欲求
 最終段階の欲求だ。人間の存在意義そのものだ。
 自己の素質を最大限に発揮し、自己の欲求を実現しようとする段階だ。
 自己実現のために、ひとは努力をする。

さて、経営陣はこの段階を十分に踏まえて労務管理を行う必要がある。

あなたは、経営陣ですか?労働者ですか?
この2つは敵対する概念です。

労働者は、自社に貢献するとともに、この5段階の欲求を段階的に実現すべき
である。

近年では、リストラの一貫による首きりで最終段階から崖から落ちるように
最低段階でもがいているかわいそうな方も多い。


■政府支援
さて、前回に書いたが労働移動がこのような構造転換状況下では必要である。
政府には以下の項目の早期実現を望む。

1.エンプロイアビリティの向上
2.労働市場整備
3.セイフティネット整備
4.雇用の創出

エンプロイアビリティとは雇用される能力のことである。
よくテレビでもやっているが、公共投資を削減して土建屋やドカタといった
失業見込み者を教育してIT産業に投入しろ、という議論がある。

IT教育が基礎教育のない大部分のドカタが行えるのか?
肉体労働者が知識集約産業労働者へ変貌するのはすこぶる困難である。


現在の状況(求人の減少、求職者の増加)と反して求人豊富(但し最近の株価
の低迷から減少傾向)なIT産業への労働移動。うまい方法はないだろうか?

雇用創出効果のある産業としては以下のものがあげられる。
1.情報分野
2.対事業所サービス
3.医療・福祉分野
4.余暇関連分野
5.スーパー、CVS
6.飲食店


大企業で1つの会社で定年まで勤務して安泰、といった時代は終った。
終身雇用制のつぎに来るのは、完全アルバイト制か?


今後どのような産業に労働移動がおこるか?
1.情報通信分野
2.医療・福祉分野
3.教育・余暇分野
4.ビジネス支援分野

3人に1人が年寄りになる。自己実現欲求は強くなった。
本当の構造転換はすぐそこまで来ている。

かつて長期雇用慣行と呼ばれた雇用の慣行は完全に崩壊する。

長期雇用慣行は労働者に安定と中流意識を植付けた。
崩壊後何が予測されるか?

1.金持ちはもっと金持ちになる。貧乏人は本当の貧困生活を味わう。
完全な競争社会だ。おっと!大部分のコ金持は貧乏人になる。

2.ライフスタイルが変わる。競争社会を常に意識する必要がある。
常に崖っプチから足を方一歩だしているんだ。

3.雇用の変動の激動。1つの職種のみならず1つの職業に留まることは少なくなる。

あなたの自己実現は何だろうか?

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