ファミリービジネスとはオーナー(創業者)及びその血族によって経営が
行われる企業。また大部分の株式がオーナー一族によって所持される企業の
ことである。
特に日本では株式会社の有限責任(出資した範囲で事業の責任を負う)とい
う基本機能がうまく機能していない。
すなわち、事業を営む上で必要な銀行からの融資は無限責任であり、創業者
の個人担保の上で融資を受けるため、事業運営には人生をかけるほどのリスク
が伴うのである。
そのため、事業継続においても無限責任を負える覚悟のある社員というのは
著しく少なく、その結果として親族が責任を追う形で事業を継続するケース
が多いということを最初に明記しておきたい。
□ ファミリービジネスの特徴
ファミリー・ビジネスは米国だけで13,000,0000以上存在する。
フォーチュン500の20%ものがファミリービジネスである。
創業者からの継続後、80%以上の企業が倒産に陥る。
□ファミリービジネスの成功要因
親族、そして社員は長期的成功こそが重要だという認識が必要である。
親族による経営が競争上の強みであることが会社文化となっている。
□ファミリービジネスの失敗要因
沢山あるが、
・怠慢経営
・配偶者、後継者との問題(不調和)
・後継者に譲った場合、株式の譲渡、権限委譲の不備
(創業者、先代からの幹部による干渉)
・能力に欠ける親族による事業継承
・馴れ合い的経営(権限と責任が一致しない)
・親族の結束の薄さ
□事業継承に必要なこと
・親族は他社での社会人経験が有利
・ガイドライン、社内規則の書面による徹底
・正当な評価基準の設定
□企業文化(コーポレートカルチャー)
・信条、社訓、企業精神を社内外との話し合いによる確立
・企業内文化の確立