›10 30, 2005

ライブドアのセシール買収は失敗なのか?

Category: 日々雑感 / 0 Comments: Post / View

大前研一氏はそう考えているようだ。

おそらくライブドアの堀江さんとしては、セシールのホームペー
ジを見たときに、自分のところで手掛ければもっとうまく行く、
それにこのカタログのノウハウを採り入れれば、自分のところ
もプラスの相乗効果があるとにらんだのでしょう。

ところが、ここは彼が勘違いしているところなのですが、イン
ターネットではこういったアパレル系は難しいのです。やはり
衣料は手で見て触って買うものなので、よほど定番のものなら
売れますが、そうでないものはカタログのほうがまだ信頼があ
ります。

それに今はユニクロ型の店舗が日本全国にありますから、イン
ターネットの側にこれを持ち込もうとしても、うまくいかない
公算が大きい。よほどの商品力やフォーカス、または『通販生
活』のような物語性を出すというようなシフトができれば別で
すが、単にサイバーとくっつけても効果はないでしょう。
「ニュースの視点」より

やっぱこの人全然わかっていないなぁという感じがする。

ネットで服はどんどん売れてきているっつーの。
米国では服はネットで買うのが常識になってきているっつーの。

ったく学者とかコンサルタントはたまにずれいてうることを平気で言うからな。

ある学者は90年代にネットで車販売代理店は無くなると言っていた。

逆に車はオンラインでの販売は難しい。
服は店舗で選び、ネットで購入するパターンだとか、雑誌でモデルが着ているのをネットで購入するパターンが増えているのだが。

堀江はセシールのデータベースが欲しいといっているわけで、セシールのビジネスモデルを存続、発展については語っていなかった。

ネット商店というのはもっと大きな市場規模になっていくことは間違いないのだし、単に堀江氏の趣味でやっているわけではないと思うのだが。

ちなみに、大前研一は90年代後半にアマゾン・ドットコムの多角化(本販売以外にも進出、M&Aを繰り返して多額の赤字を繰り返していた)についても失敗と切り捨ててていた。当時、アマゾンは本一本に絞るべきだとまで言っていた。

でもそんなことをしていたらアマゾンはとっくに潰れていたんじゃないかな。

アマゾンの強みは、ネット上の機能の合理性、顧客データベースであって、商材は本は初期に一番売りやすいから売っただけだ。

多角化して初めて、その機能が十分に発揮でき、シナジー効果を生んだ。

今では、筆者はアマゾン(米国)で本以外にワインも服も購入している。

結局、インターネットビジネスについての考察は著名なコンサルタントや学者の言うことは当てにならない。新しいビジネスモデルについて、経営者、起業家が見ている世界にまったくついていけていないというのが現状だと思う。

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