シナリオプランニング(Scenario Planning)とは、リスク管理、意思決定
の戦略を計画する方法である。
リスクとは想定の範囲外の出来事と考えられる。ではあらかじめ予測してし
まえばよいのではないか。予測可能な要素を積み重ねると、いくつかシナリオ
を作ることができる。
ここでシナリオとは台本という意味で、ストーリーを持たせることによって
より具体的にイメージすることができる。
いくつかのシナリオがあると、それだけ対応できるオプションが増えるとい
うことである。
□ つくりかた
縦軸と横軸に、会社における影響度の最も高い2種類の不確実性要素を書く。
不確実要素の及ぼす影響範囲、ステークホルダーを洗い出す。
シナリオを作成する。具体的にストーリーを持たせて。
それぞれのシナリオに対応する戦略を作製する。
□ 例
ロイヤル・ダッチ・シェルという企業が1970年代のオイルショック危機をこ
のシナリオ・プランニングの手法で脱した。
オイルショックによる石油価格暴落のシナリオから事前に適切な対応策を練っ
ていたのだ。
そのため、実際のオイルショックではロイヤル・ダッチ・シェルの経営陣は
極めて冷静に対処できた。
□ シナリオ・プランニングのメリット
(1)事前に準備できる。
シナリオを作成する過程であらゆるリスク要員を洗い出すので、事前に対応
索を練ることができる。
(2)新規アイデアの創出
シナリオ・プランニングの副産物で、危機管理対策からつくられたストーリー
は時に新しいアイデアを創出し、そちらの方が事業機会としての魅力が大き
い場合だってありえる。
(3)イメージが沸きやすい
想定して計画し、具体的なストーリーを描くのでイメージが沸きやすい。
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