›7 11, 2005

堀江氏「年功序列と年金はねずみ講と一緒」らしい(経営戦略.jp)

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またしても堀江氏の毒舌がでました。

今度は国の「年金」をねずみ講呼ばわりです。
企業給与の年功序列や政府の年金制度については「緩い『ねずみ講』と同じ。経済が右肩上がりなら良いが、いつかは破たんする」とばっさり。
http://www.kahoku.co.jp/news/2005/07/2005070701002420.htm

この記事を読む限り、企業の年功序列システムもまたねずみ講と一緒だそうです。

そもそもねずみ講とはどういうものかというと、組織の中の者が外部から勧誘して金銭を納めさせ、その一部をもらい、さらに先に組織に属していたものに一部を払うという仕組み。
すなわち、先に組織に加入した者は、新しい者が組織に入るたびに、納入金の一部がもらえる。後から入ったものもどんどん勧誘していけば、勧誘者の勧誘者がさらに納入金を納めるのでもうかり、その連鎖によって組織が大きくなるというもの。

人の人口は限られているし、すべての者が儲かる仕組みは存在しないので、これは法律の「無限連鎖講防止法」で禁止されている。

さて企業の年功序列というものは、成果とは無関係に、勤続年数の序列によって給料が決定されるというものだ。つまり、先に入社した者が後から入社したものから金を巻き上げているとみなすことができるのかもしれない。もし勤続年数と成果が無関係だとするならば。

もっとも、年功序列には勤続年数が多いほど成果が高いという前提と、会社への貢献度・忠誠心が大きいという前提と、さらに勤続年数が多いものほど出費が多いはずだからそれに対応した給料を企業は払おうとする前提があったのだと思う。

堀江氏の考えでは、これはナンセンスなのだろう。
つまり、合理的に納得がいく仕組みとは、給料=成果の対価なのだろう。

年金にしても、若者から金を巻き上げて老人を養っているという点がねずみ講に見えるのかもしれない。

だが、堀江氏の考えには時間軸が欠落しているように思われる。
つまり、年功序列というのは、実は若者の給料を積み立てて、勤続年数が長くなったらそれを上乗せして支払うという「給料後払い」の性質がそもそもあると思うからだ。
若いときは金の使い方も知らないし、年がたつにつれて金が必要だという、いわゆる世間の常識を考慮して企業が導入した仕組みと考えることも出来るはずだ。

年金にしたってそうだ。老後は働けないではないか。だから若者が納める年金は老後の後払いということだ。

堀江氏の考えは、この仕組みが既に成り立たないということも示唆しているのかもしれない。ねずみ講は人数が増えると崩壊するように、年金も年功序列も若者が多くなければ崩壊する。一般人は、ならば若者が増えるようにすればよいとか考えるのだが、堀江氏は若者を増えさせるのは不可能で、仕組みを壊すほうが合理的と考えるのだろう。

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