世間の注目を浴びることによって急激に業績を伸ばしている企業があります。
こんなことを書くと、野球やニッポン放送買収でいっきに注目を浴びている
ライブドアを思い出すでしょうが、実は他にもたくさんそんな企業がありま
す。
そして、そんな注目を浴びる企業がこれから台頭して、古い企業は撤退して
いくのではないでしょうか。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼ 紫の牛 ▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
パーミション・マーケティングやバイラル・マーケティングといった、新し
い時代のマーケティング、プロモーションで有名なセス・ゴーデン氏のこれ
また新しい発想のマーケティング本で「紫の牛(Purple Cow)」が登場して
来る。
前作「Purple Cow」でも、新作「Free Prize Inside」でもたびたび登場して
くる、この「紫の牛」について今回取り上げたい。
牛といったら、普通は黒と白だ。いや、絶対そうでしょう。セス氏はそんな
牛に旅行中見飽きてしまったそうだ。だけど、もし牛が紫色だったら?
そんな牛が一匹でもいたら?
ハッとさせらた。
別に消費者の望む商品(ニーズ)をつくるだけじゃなくても良いではないか。
ただ、驚かすだけ、消費者の注目を浴びるだけの行動が、企業のプロモー
ションにとってどれほど有効かを、昨年からのライブドア堀江氏の行動で、
もう日本中がわかったはずじゃないか。
最近巷でやたらと使われている「非常識な」マーケティング方法である。
もう昔の価値観では考えられないことですね。20世紀は、消費者ニーズと
いうのがあって、つくれば売れる時代だったのに、今消費者は特に欲しいも
のは無い、という時代だから。
□「革新(イノベーション)」
セス氏によると、「紫の牛」というのは、企業内のほんの少数の者のイノ
ベーションによって産まれるという。
大切なのは、他社と同じような製品を作って価格競争になるようなことでは
なく、
(1)他の誰にもつくれないもの
(2)キチガイじみた広告・販売促進
だという。
□グリコのおまけ
「Free Prize Inside」とはようするに「グリコのおまけ」と一緒だ。
子供の頃、おまけが欲しいからと親にねだったお菓子。
ビックリマンチョコとか、他にもたくさんあった。
現代では、どんな商品であっても大量な広告に埋もれやすく、消費者はコス
トに敏感になってしまっている。
だからこそ、「グリコのおまけ」戦略が有効だと、セス氏は主張する。
プラスの付加価値で、価格競争から抜け出そうと。「グリコのおまけ」を
つくりだすのには、莫大な広告料だとかはいらない。おまけをつくりだす
ひとりの社員さえいれば。
□「紫の牛」の価値
セス氏は「グリコのおまけ」のような価値をソフト・イノベーションと呼び、
以下の2つを目指すものとしている。
(1)探し出してでも欲しいという価値がある
(2)ニーズ(必要)でなくてウォンツ(特別な欲求)がある。
(お勧め)
「紫の牛」を売れ! | |
![]() | セス・ゴーディン 門田 美鈴 ダイヤモンド社 2004-02-20 売り上げランキング : 51,482 Amazonで詳しく見るby G-Tools |
いや~、セス・ゴーデンの本にはいつもハッとさせられます。大抵のマーケ
本にはハァ?とさせられますが(笑)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【SkillStorage.com】経営戦略入門
発行/編集元:Skill Storage
日本語ドメイン:http://経営戦略.jp
バックナンバー:
Check out http://skillstorage.com/kei/index.php#backnumber
特集!MBAで使う教科書
Now http://skillstorage.com/MBA.htm
登録解除は以下のURLで行うことができます。
Get back http://skillstorage.com/subscribe
当サイトへのリンクは自由です。又、引用・転用について御希望の方は、
当編集部までお問い合せ下さい。
Copyright(C), Skill Storage.com., 2000~2005
---------------------------------------------------------------
Reproduction of this publication in any form without prior
written permission is forbidden.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
オールドエコノミー企業は総撤退か?