世の中にはすごい人物が沢山いますね。会社にも何人かは、自分じゃかなわ
ない、と思う人がいると思います。いないとヤバイ会社ですし、逆に、自分
じゃかなわないとあきらめているようでは進歩は無いと思います。
ライバルがいることによって人は成長するのだと思います。
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▼ シックス・マグマ ▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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シックスシグマとは標準偏差でのばらつきの度合いのシグマのことで、この
6シグマとは、99.99966%を表し、100万回のオペレーションにおいて、欠陥
起こる可能性が、3.4回以内におさまるということを意味する。
シックスマグマをひとつの指標として、全社一丸となって取り組むのが、
かつてジャック・ウェルチが率いたGE社である。このシックス・シグマは
指標というよりも経営手法として取り入れられている。
実はシックス・マグマはモトローラが先に採用していたが、GEのほうが
やはり有名である。
□ ジャック・ウェルチ
GEにエンジニアとして入社するが、後にCEOとなり、大胆な経営でGE
を立て直す。その荒く斬新な経営手法はあまりにも有名。
大胆なリストラ、M&Aなど、多くの成功と、そして失敗もある。
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ジャック・ウェルチの自伝書である。
大胆な経営方針のひとつとして、
「ナンバーワンかナンバーツーになれる事業に経営を集中せよ」というセリ
フがあった。
ある晩紙に書いた3つの文字「サービス」、「ハイテク」、「コア(核)」
を経営に持ち込み、その3つの文字に当てはまらないものは、強化するか、
売るか、さもなくば閉鎖するとした。そしてその戦略の一環として10万人を
超える従業員を解雇することになるのである。
ウェルチの人事も厳しくて有名である。
各組織でランク付けを行い、上位20%、中位70%、そして下位10%に
振り分けられる。
期待された成果の出せない者は、会社を去るしかない。
□ GEのグローバリゼーション
1990年代、ジャック・ウェルチは買収とアライアンスでGEをグローバ
ル化へ推し進めた。さらにインドへの研究開発センターの30Mドル出資、
GEキャピタルのカスタマーセンターをインドへの委譲など、ヒューマン・
リソースも積極的にグローバル化を先駆けて行った。
□ Six Sigma
シックス・シグマに話を戻すと、それは単なる統計やQC(品質管理)を超
えて、リーダーシップ発揮、マネジメント能力育成にも使われている。
また、使用される部署も工場だけでなく、人事、営業にも適用されていると
ころがすごい。
とにかく、ジャック・ウェルチの自伝とも言える「ジャック・ウェルチ わが
経営」を読むと、CEOとして会社を再生するのに必要な能力がわかる。
CEOでなくてもマネージャー職として活躍したい人にも、有用な本である。
ジャック・ウェルチの素晴らしい経営能力とは裏腹にやはり、ウェルチの実
績に対して否定的な意見ももちろんある。
これは生き方の問題でもあり、自分の倫理観の問題でもある。読者諸君が
どのようにとらえるか、ということである。
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マイケル・ムーアのTV番組「The Awful Truth」でもGEと
ジャック・ウェルチはよく批判されていました。
特に高すぎるウェルチの退職金、低すぎる従業員の退職後手当て、環境汚染
などが、槍玉に挙げられていました。