›5 23, 2005

金持ちの鏡フォード

Category: アントレ(起業) / 0 Comments: Post / View

自動車王ヘンリー・フォードが開発した世界で最初の大量生産システム
のことを指す。

自動車のような複雑な組立て製品の製造工程における最初の大量生産方式
であったと言える。

1920年代、フォード社はこのフォード・システムによる「T型フォード
」の生産・販売において驚異的なコスト・ダウンと売上高を達成して、
アメリカ自動車業界において50%のシェアを占めるトップ企業に君臨
するようになった。

今日の大量生産・大量消費モデルはフォードによってもたらされたと言え
る。

○フォードの手法
フォードの手法は単純であった。
標準化と移動組立法である。

標準化は、製品の標準化、工場の専門化、部品の規格化、専用機械の利用
、作業の単純化等である。
移動組立法はコンベアで材料、部品が作業者の前に自動運搬され、作業者
は一定の間隔で単純作業を行う効率化された流れ作業である。

☆フォーディズム
フォードの基本理念で、企業は社会の奉仕の機関であり、企業は低コスト
で、労働者には高い賃金を払い、消費者には低価格で製品を提供するべし
とすること。
フォーディズムと呼ばれる理念は以下の2つがある。
(1)奉仕動機
企業経営は一般大衆に対する奉仕動機に基く奉仕の機関である。
(2)利潤は奉仕の成果
企業の第一目標は利潤ではない。利潤は奉仕の成果である。


☆フォード
T型フォードが順調な矢先に第一次大戦がはじまり向上は人手が不足した。
そのころ南部の黒人は奴隷時代と変らない劣悪な環境で暮しており、洪水
や害虫の増殖といった被害から北部に移住するようになった。そんな中フ
ォード社は積極的に黒人を雇ったのだ。他者よりも黒人に対する扱いが比
較的公平であったのも当時は革新的であった。ヘンリー・フォードは黒人
のコミュニティーも重視し、当時多くの白人が黒人を差別していた中で、
フォード社の黒人は非常に待遇が良かった。

だが、その背景には「優秀な人種は劣った人種に慈善サービスをすべし」
というヘンリーの偽善的な考えと、労働争議を避けるといった狡猾な目論
見があったのだ。効果はあり、41年のストライキにはフォード社勤務の
多くの黒人は参加しなかった。だが数年のうちに黒人も自体に目覚め、
労働運動の主力層となっていった。


○フォードの批判
フォードシステムは今日の大量生産・大量消費の基礎を築いた。
またフォーディズムという独自の理念から経営が展開され、成功を収めた。
だが、今日フォードに対する以下の批判が上げられている。

(1)労働者の機械同等、単純作業とした労働体制のため人間性が軽視され
ている。
(2)システム全体が硬直的な機械原理で構成されているので、生産革新や
多品種少量生産に適応しにくい。

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▼ 金持ちフォード ▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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金持ち父さんの本にいつも出てくるフォード。
金持ち、成功者の典型とされている。

フォードに関する本を読むたびに、新たな発見がある。
筆者は特に以下の点でフォードを評価しています。
(1)うまく労働者を働かせ、利益を出させている。
(2)大衆をターゲットしてうまくニーズを掴んでいる。
(3)大量生産、単純作業の仕組みをつくった。

この3つが組み合わさり、自分が働かなくても組織が回転すれば、
不労所得を生み出しますね。

他にもフォードが卓越した人物であることを示す逸話は多い。

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▼ 硬直した組織と多様な組織 ▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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○ペンギンの国のクジャク


この本も童話仕立てのビジネス書だ。
クジャクのクジャックは有能で、海の多くの島を支配しているペンギ
ンのペンギンの国にスカウトされた。

ペンギンの国は、経営陣から現場までペンギンのスーツに身を固め
誰かが区別がつかないほど統一されたカラーで染まっていた。

クジャックは有能だが、ペンギンではないため爪弾きにされつつあり、
ペンギンの流儀に合わせようと努力するのであった。

だが、やっぱり自分らしいやり方で能力を発揮したいペンギンは島を
去り、チャンスの国へとたどり着いた。

そこは多種多様な鳥がいて、それぞれの個性を重んじ、力を合わせて
問題に取り組む風土があった。

クジャックは気づく「チャンスの国はただの国ではない。それは心
の状態なのだ」と。

ミクロ的に見ると、米国の行き詰まった大企業を連想されます。
実際、IBM等多くの大企業や団体が研修として使ったと書かれています。

マクロ的に見ると、日本や中国はペンギンの国に近いのではないで
しょうか?筆者はアメリカに行くたびに、さまざまな人種と多様な
個性に驚愕します。

やり方が決まった状態では、ペンギンの国はとても効率が良いでしょう。
だが、自らアイデアを発案したり、組織変革が必要となったら・・
チャンスの国のように、心のあり方を変える必要がありそうです。

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