›5 23, 2005

仕事は楽しいかね?

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仕事は楽しいかね?

ここに来て人気急上昇のビジネスマン向け童話(実話だが)である。
著者は35歳のとき、運悪く吹雪のためのフライトキャンセルでシカゴ
空港で足止めを食ってしまった。
途方に暮れていると、そこに愛想のいい年寄りが話し掛けてくる。
ちょっとした愚痴をこぼした後、その年寄りは立ち去ったのだが、後
に巨額の富を築き、政治家や企業トップから多くの相談を受けるマック
ス・エルモアだと知った。

「あぁ。俺はなんて運の無い男なんだ」筆者はこぼした。

その後その年寄りは、再びやって来て「仕事は楽しいかね?」と聞いた。
そうして老人との会話と老人の格言が続く。

昨日と同じ今日。明日も今日と同じ。10年後も同じかな?なんて思わ
ないだろうか?

■考察
「目標を立てない」、いや立てれないというのがこの本の根底に流れて
いる主張と感じた。

現在の団塊の世代からバブル前入社までの労働者にとっては、長期的
な目標がすんなりと立てられたと思う。

今、将来の目標を明確に定めるとしたらそれはかなり危険だ。
環境は日々変化するので中長期的目標は立てにくい。
将来の報酬も期待できない。

この本は大企業の研修用として広く社員に配布されたという。

企業にとって、従業員に終身雇用・年功序列・退職金さえ期待されて
は困りますから。この本を広く従業員に配り、将来を期待させないよ
う洗脳しなくては(笑)、などと卑屈に感じとった。

実際従業員も意識改革をせねばならない状況でしょう。
若い人たちは、右肩上がりに給料は増加しないでしょうし、将来の保証
も期待できないことを実感しているはずです。

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