›5 17, 2005

ベンチャーインタビュー (マキシー)

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当時結構色々なネットベンチャーをインタビューしました。
近藤さんと鈴木さんには確か恵比寿でおごってもらったんです。よく覚えていないけど、もうネットバブル崩壊の時期だった気がします。
出会いは西麻布のクラブだったと思います。

その後はずっとご無沙汰ですが。


できるだけ、多くの会合に参加してみると良いと思います。
やっぱり人生は出会いですから。


当時のインタビューは古くて今の内容とは異なっていることも多いと思います。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━Vol.59
今回はビットバレーのベンチャー企業をインタビューしました。

ネット系と呼ばれるんでしょうか。㈱マキシーさんです。

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▼ ベンチャーインタビュー ▼━━━━━━━━━━━━━━━━━
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□Maxiインタビュー
Web系コンテンツの開発に特化した会社Maxiにインタビューを行なった。

Maxiの代表取締役近藤氏は根っからの起業家だ。彼の起業の歴史は学生時代
に遡る。

まず口座をつくり集まった金をどうしようかと考えた。

とくに何をやるかは決めていなかったが、新しいことにどんどんチャレンジし、
その過程でビジネスを学んでいったのだ。例えば、近藤氏は学生時代東大の
前に事務所を構えた。

東大生の家庭教師を派遣するビジネスだ。経営するのに必要な人材は学生ア
ルバイトを使った。こうして人の使い方を学んでいったのだろう。


近藤氏はインターネットの登場から、その可能性を確信しMaxi設立に至った。
やがて、インターネットが注目され始めるにつれマスコミでもネット系企業が
注目されるようになった。

そしてビットバレー構想に参加した。といってもマスコミから注目される表舞
台ではなかった。
当時一緒に会社を経営していた、親友でもある現ビットバレーアソシエーション
代表の松山太河氏及び現Axiv.com代表の尾関茂雄氏の現場サポートを通して、
裏方的ビットバレーの現場で活躍していったのだ。


ビットバレーがメディアで取り上げられ、ネット企業が過剰に評価されるよ
うになった。
多くのネット系ベンチャーがベンチャーキャピタル等から資本を受入れ、
過剰な投資を行なうようになった。

だが、Maxiは冷静だった。Maxiの資本金はほとんどがMaxi役員の出資による。
過剰な投資を行なわず、常に黒字経営を続けている。そんなところに、近藤氏
の誠実な経営理念を垣間見ることができる。


○Maxiのプロダクト
MaxiのプロダクトはWeb系システム開発だ。デザインからWebに連動したデータ
ベース処理など、Webデザイン全般だ。

Webデザインの企業は多くある。Maxiとその他の企業の違いは何であろうか。
「Maxiができることは、単なる開発だけでなく、プロモーションからマーケティ
ングに至るまでのプロデュースかな」と近藤氏は語った。

○Maxiの経営戦略
多くのネット系ベンチャーが新しい分野に挑みは消えていく。だがMaxiは一貫
してWeb系システム開発を着実に行なっている。近藤氏はこう語る。

「あの頃は、多くのベンチャーが何もない南極に旗をたてに行った。莫大な
土地がありあまっていたからね。だが今は違う。多くのオールドエコノミー
の波がよし寄せ、南極大陸は旗だらけだ。ベンチャーが立てる旗は小さい。
ぼくらは自分達だけで旗を立ててやっていくつもりはない。大きな旗と一緒
に協力しがんばっていくつもりだ。」

Maxiの仕事の多くが大企業からの委託で成り立っている。多くのネット系企
業の足元がぐらついている中、Maxiの経営は着実で安定している。


○人材マネジメント
Maxiは技術の会社だ。優秀なエンジニアの確保はベンチャーにとって難題な
場合が多い。だが、Maxiには優秀なエンジニアがいる。

彼らをMaxiにひきつけるものは何だろうか。
「エンジニアにはやりたいことをやれる環境を整えている。新しい技術を学
びたかったら、その環境や資金の援助を行なっている。エンジニアが新しい
技術を身に付け、能力がアップしたらより高額で契約する。Maxiでは今ケータイ
向けのサービス『キューピットメール(※1)』をやっているけれども、
これはエンジニアの勉強と遊びを兼ねてつくらせたものなんだ。」

遊びとはいえ、20万人以上のユーザを集めるようなプロダクトを開発して
しまうところにMaxiの潜在能力を感じることができる。これも優秀な人材を
育成するマネジメントにあると言える。
※1 『キューピットメール』、現在は運営のみ他社に委託しているそうです。


○Maxiの未来
Maxiはどのような企業になりたいのか。近藤氏こう言う。

「Maxiが今あるのは多くの人に支えられているからだ。従業員、取引先、
関係者全てだ。彼らがいなかったらMaxiはない。今はまだ彼らに十分お返し
ができないけど、これから少しずつ返していける企業、貢献できる企業にし
ていきたい。」

企業の価値とはどこにあるのだろう。株主への利益の分配だけだろうか。
社会の一部として企業が存在している以上、ステークホルダー(関係者全員)
に対して責任が存在しているのではないか。

多くのベンチャーが短期的な利益ばかりに眼を奪われ、株主のご機嫌を伺う中、
Maxiの経営スタイルはステークホルダー全員にとって意義のあるものだと感じた。


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▼  最後に  ▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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最後にMaxi代表の近藤氏にこんな質問をしてみた。

「目の前に2つの仕事が転がっている。
1つ目は、やれば確実にカネになるけど、つまらない仕事だ。
2つ目は、リスクが高いけど、もしかしたら大金をつかめるかもしれない楽し
そうな仕事だ。貴殿ならどちらを取りますか?」


「後者を取る。」

即答だった。

「ベンチャーがエスタブリッシュ企業のサラリーマンと違うのは、まさに
ここじゃないかな。」

読者諸君よ。あなたならどんな選択をしますか?
ここでアンケート

つまらないがカネになる仕事とリスクは高いが大金をつかめるかもしれない仕事どちらを取りますか?


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