›5 14, 2005

卸の機能

Category: マーケティング / 0 Comments: Post / View

1週間ぶりです。皆さんGWをどう過されましたか?
南半球の島は雨季のようでした。

1週間以上、のんびりとした暮しをすると社会復帰が大変ですね。
ただ、全国民がいっせいに長期連休をとる風習は、消費者にとっては好まし
ないですね。

有名どころは、どこも日本人の人のごみであふれています。
パリのシャンゼリゼ通りのブランド店は日本人でごったがえしてました。


▼ 卸の機能 ▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

(・_・) 「うちの宝石店は実は製造業に分類される。製造から販売までを
 手がけているのだ」

業界ではどうなの?卸は厳しい環境かね。

(^_^) 「厳しいですな。もう日本の多段階性、複雑性といったムダは
 合理化、省力化の傾向にあるようだ。」

そうか。でも卸にも存在意義はあるのだよ。商品がある限りね。

(・ω・) 「疑わしいですな。最近では製造業が卸、小売を使わないで、
 インターネット販売を手がける例もある時代だよ」
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▼ 解説 ▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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□卸はどうなるのか?
みなさんご既承の通り卸の存在価値が問われている。
流通再編、流通経路短縮化はますます進んでいる。
インターネットの登場も卸にダメージを与えている。
eマーケットプレースにより中抜きはますます進むであろう。

□卸の機能
1.交換機能
2.物流機能
3.貯蓄機能
4.決済機能
5.補助機能
といったところがあげられる。

□卸の延命策
卸売業の必死の延命策には以下のようなものがある。
1.品揃え強化
2.物流機能強化
3.リテールサポート機能

ところで、補助機能としてリテールサポートが良く取りあげられている。
要するに卸そのものの機能とは別に小売に対するサポート、コンサルティング
を飯の種にしようではないかという試みである。
総合商社が小売やコンビニに資本参加している。
卸は現状ではリテールサポートなどできないから、川下の情報やノウハウを
吸収するのに必死なのであろう。

□卸の存在意義
卸の存在意義を証明するいくつかの原理を紹介する。

・不確実性プールの原理
-->小売が商品の全てを在庫にするよりも、卸が介在することにより社会的
な総在庫量は少なくて済む。
・取引数量最小化の原理
-->製造業者と小売が直接取引きするよりも、卸が介入することによって取
引数は少なくて済む。

□eマーケットプレース
インターネットの登場により、卸の取引、決済といった機能をオープンに電
子的に行うことが可能となった。
eマーケットプレースはインターネット登場当初から期待され、構築する企
業は様々だ。

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▼ コラム ▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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インターネットの登場で読者諸君の生活はどのように変化しただろうか?

流通業から見たらその機能は十分に活かされていない。
例えば、化粧品業者はインターネットによる消費者への直接販売を開始した。
流通経路の卸、小売を経由しないダイレクト販売だ。

こんなことをやられたらたまらないと思うものは大勢いた。
流通コストの分だけ安くなれば消費者は嬉しいが、その化粧品業者は小売よ
りも安く出来なかった。

日本では取引関係があまりにもガッチリしていて、かつてはそれがうまく機能
していたが、今では足枷になってしまっている。

当メルマガでもインターネット書店を紹介しているが、書籍は再販制度があっ
て安くならないので旨味が少ない。

実際に店舗を持ちながらインターネットも活用した販売方法を行う業者を
クリック&モルタルと呼ぶが、インターネット機能をフル活用するのは困難
だ。(インターネットだけで商売する企業をピュアプレイヤーと呼ぶ)

インターネットはビジネスにならないと最近言われているが、嘘だ。
ただ、既存の取引関係や商慣行に縛られてその機能を活用できないだけだ。

ITバブルが日米ともはじけたが、インターネットだけで儲けている企業は
実はたくさん存在する。今後紹介していこう。

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イヤなら辞めれば良い。何をためらっているのか。

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