›3 30, 2012

「血と骨」ユッケと生肉

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韓国料理である焼肉やキムチやユッケは日本の食文化に完全に定着した。しかし日本における歴史は意外に短い。

梁石日の自伝的小説「血と骨」は、朝鮮の斉州島を離れて日本の大阪に渡ってきた金俊平の豪快で強烈な生き様に驚いたものだ。
傲慢で自己中心的、性欲と金に対する執着心は凄まじいものだった。映画では北野武が主演で迫力のある演技であった。

日本ではもう見られないような人物像だが、何故か、その生き方には何故か引き付けられるものがある。

「血と骨」では、戦後の在日朝鮮人の「底辺の」暮らしが描かれていたが、その中のシーンで強烈な印象に残っているのは、豚の解体である。

噴出した血まみれの豚の内臓を金俊平が取り出して一途缶にしまう。後日その中の肉は醗酵しウジが湧いている。息子にまっこりを注がせて、うじの湧いた生肉を美味しそうに食べるのだが、さぞかし強烈な臭いが部屋中に充満したであろう。

その後も金俊平は体の弱った愛人に、口移しでウジの湧いた生肉を食べさせるシーンもあった。

このような腐った生肉料理は今でも存在するのだろうか。日本では食中毒事件以降、ユッケは焼肉料理店から一斉に姿を消した。今でもわずかな店でしか食べれない。

そういえば、小学校の頃遠出して在日韓国人部落に入り込んだことがあった。そこは川の土手の中にある集落でトタン屋根のバラック小屋が敷き詰められていた。強烈な生肉の解体やゴミの収集する光景は、今でも強烈に目に焼き付いている。

その後、在日韓国人部落の連中は金持ちになり、ゴミの収集は立派なビジネスとなり成長した。韓国人街には日本人が知らなかった、捨てられるはずの内臓が料理として出されていてそれがまた美味だと知られることとなった。


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