›3 01, 2011

クラウド・Hacks!

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小山龍介氏のHacksシリーズ最新刊を読んだ。Hacksという言葉は小山氏の書籍が売れたからか結構ビジネスマンの間でも耳にすることが多くなった。
他人のコンピュータネットワークに侵入する者を「ハッカー」と呼ぶが、語源は同じでもHackは技能・技術といった意味合いで使われることが多い。
Hacksを「~術」に置き換えればそのまま日本語にして通用する。

さて、クラウドでできることがとても広がっている。つまり、自分のコンピュータにデータを置くのではなく、Googleなどが提供するサービスにデータを載せることで自分のPCは快適で軽くなり、さらにクラウド上のデータを各種端末からアクセスすることができて利便性が向上する。

このクラウドは知識がなければ使いこなせない。ネットにはサービスがありふれているが、クラウドが本領を発揮するのは物理的な端末(PC、スマートフォン、ネットブック、携帯電話、タブレット端末等)から縦断的に使いこなしてこそ発揮され、そのような使い方が本書ではよくわかる。

また、最近流行っているのが「本の自炊」だ。これは、紙媒体の本を裁断しスキャナーで電子ファイル化することだ。
そもそも電子書籍で販売すればよいものの、紙媒体でしか入手できないものがほとんどである。
そのため自ら紙から電子ファイルに変換しないといけない(第三者に頼めば自分でやらなくても済むが)。
結構面倒くさいと思っていたが、スキャナの進化のおかげでかなり自動化できる。ただし、電子書籍なら本来紙書籍の1/10程度のコストで済むはずのものを逆にコストをかけて電子化するというのが癪ではある。それでも本を貯蔵するのには不動産コストがかかっていることを認識すべきである。
本棚にしきつめられた体積を不動産価格で算出すると、都心ではかなりの保管額になっているはずである。それが電子化にするとハードディスクもしくはクラウド上のサーバ内に収まってしまう。

数千冊の蔵書に検索も一括ででき、しおり機能などもあり、iPadやKindleなどで読めるようになる。自炊が無ければ最高だ。紙と流通に携わる莫大なエネルギー使用量も削減できるので、CO2削減もいっきに進むと思う。

クラウドでは、Googleサーバ内でMicrosoftのOutlook、Word、Excelの機能に類似したことがほぼできるようになった。他にも端末からPC遠隔操作であったり、様々な可能性が端末とネットワーク送受信量の増大で拡大していく。新規ビジネスの可能性も多いと感じている。

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