アップル社というとCEOのスティーブ・ジョブスの斬新なアイデアとプロモーションというイメージが先行する。その一人の能力が突出しているのは紛れもない事実である。
しかし、アイデアを具現化するために、裏方を支えるビジネスモデルがまた優れているのだ。
米ARMリサーチ社の調査によると、アップルは、サプライ・チェーンの技術ランクは圧倒的で世界一の数値を獲得した。
サプライ・チェーンとは原材料・部品の調達から最終製品の販売にいたるプロセス・チェーン(鎖)で、全体を最適化することを目的としている。
例えば、サプライ・チェーンで90年代有名となったのは、トヨタのカンバン方式である。最終製品メーカであるトヨタは必要な部品を必要な数量と時間を管理して、在庫を持たず、サプライ・チェーンの上流に在庫を持たせることによるコストダウンを実現した。全体としてサプライ・チェーンは効率的になったというのがカンバン方式である。