›10 14, 2009

リフレ派(リフレーション政策推進派)

Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments: Post / View

リフレーション(リフレ)とは通貨再膨張のことであり、デフレーション(通貨価値増加)の状態からインフレーション(通貨価値減少)に向かう状況のことである。
リフレ派とは、デフレから脱出するために通貨膨張を推進する派ということになろう。

デフレからの回復には通貨価値を下げれば良い(物価の上昇)という考えから、通貨量を増やせば良いという考えがある。ウィスキーの水割りと同じで薄めてしまえば日銀券(お金)の1枚あたりの価値が減少するからだ。
このようなことをするには大きな議論がある。日銀券を日銀(中央銀行)が発行するためには、資産を増やさないといけない。日銀券は日銀の負債だからだ。
資産増加の有力な手段としては、日本政府が発行する国債を購入することである。

銀行等が持つ国債を日銀が購入することは買いオペレーションとして行われている。もしくは金利を下げるということでも流通通貨量を増大することができる。
しかし、日本政府が発行する国債を直接日銀が購入することは法律で禁じられている。1年以上流通した国債を購入することが認められている。

しかし米国では既にFRBが多額の国債購入および通貨量増大を行っている。イギリスも行っている。EUは行っていない。

ベン・バーナンキはデフレ回復にはヘリコプターから通貨をばら撒けば良いという比喩を言ったことで知られている。ポール・クルーグマンはインフレターゲット論として通貨量を増大する提案をした。
ただし、このような金融政策はコントロールが難しく、ハイパーインフレになるのではないかという懸念もある。

日本はどうなるのかというと、日本一の借金王は日本政府である。インフレは通貨価値を減少することによって借金を減らすことが可能である。逆に、金持ちの資産価値は減少する。日本の個人資産総額は1400兆円と言われており、多くが郵貯や貯蓄であり、高齢者が持っていると言われている。

日本ではデフレが長いこと続いている。資産運用では円高もあり、結局日本円を持つことがパフォーマンスが相対的に高くなっている。ただし、このようなことがこれからも続くだろうか。

多額の国債を発行することによって日本の財政破綻を招くという意見も多い。日本は財政破綻するという意見としないという両極端の議論が繰り広げられている。
もちろん破綻の前には借金の棒引き、金持ちからの徴収といった手段もあり得るだろう。



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