›12 18, 2006

予算管理

Category: アントレ(起業) / 0 Comments: Post / View

予算管理とは、自社の現状から、目標を設定しその目標を達成させるためのコントロールと、結果に対する評価・対策までを行うことである。

中小企業においては予算管理ができていないと言ってよい。せいぜい銀行の融資向けに、将来売上・利益目標を設定するぐらいであろう。しかし、上場するためには予算管理まで厳しく問われるのである。

中小企業で現状行われている予算管理は目標値だけがほとんどだが、その達成のための行動及び統制こそが重要になってくる。予算が未達であったり、オーバーしたら、その差異分析が必要となる。

非上場であれば、内部の問題だけにとどまるが、上場企業の場合は株主への適時開示、投資判断という重要な指標にこの予算管理が関連してくる。

例えば、決算短信には業績予測も盛り込まれ、また業績発表の場ともなる。さらに、予算管理面で東証は、売上高で10%以上、経常利益、当期純利益で30%以上差異が予想される場合には、業績修正が求められる。

上場を目指しているのであれば、上場前から予算管理を徹底しておかないと上場時に精度の高い予算作成、統制はできない。

また、予算には単年度予算と中期事業計画がある。
中期事業計画においては、3~5年の予算、いずれにしても事業別に予算を設定する。

■予算管理作成まで
基本的にトップダウン型で進める。
・経営陣より各事業ごとの売上、利益の予算編成方針を示す。
・各部署の責任者が現場と調整し取りまとめる。
・予算委員会などが各部署の予算を取りまとめる。
・予算審議会などを行い決定する。
・役員・社長によって承認する。
・発表する。

■予算の分類
予算を細かく分けていくと、下記のようになってくる。もちろん会社の業態によって異なる。
・販売予算
・購買予算
・広告費予算
・在庫計画
・設備投資計画
・人員採用計画
など

それを元に財務諸表の予算も決まる。
・損益計算書予算
・貸借対照表予算
・資金繰予算

特に資金繰り予算においては、販売、購買から計画され変動によって大きく異なってくる。
高額商品の場合、一般的に納めて支払が行われるまで時間がかかる。さらに手形という場合も多いだろうが、そうなると現金化するのに長期間要する。
他方、購買の方が先に支払いが来る。購買してからつくり、納品するからだ。また、給与、賃貸料など固定費も毎月かかる。

このような状況から、経理は社内に現金を保有しておかなければならない。(銀行の預金も社内という意味)。
これは借入金でまかなうのが普通だが、利子がかかる。予算の精度によって資金繰りに多くの影響を及ぼすのだ。

■月次予算
さらに毎月の役員会、取締役会で月次決算から月次予算の補正を行う。これはより精度の高い予算を作成するのと、予算の結果について統制するのが目的である。

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