›12 05, 2006

完璧な人材などいない

Category: マネジメント日誌 / 0 Comments: Post / View

ベンチャー企業で働いてみてわかったこと重要なことは、人材の質がどうしても偏っているということである。社長のカリスマでベンチャーは成り立っていて、経営陣、一般社員にいたっては凡人というか、技術面など突出している部分はあっても、顧客折衝面などで問題があるといった人物がほとんどなのだ。

創業時に優秀な仲間と立ち上げたという会社であれば、また違ったのかもしれないが、ここの会社は創業者であり経営者は自己の能力のみで会社を拡大し、自分の手足となる兵隊のような人材を集めて成長してきた。

つまり、複数の起業家センスのある経営陣がいるのではなく、あくまでも指揮・命令は社長からであり、取締役会など会議は社長の意思発表の場でしかないのだ。つまりその他の人物はイエスマンである。

ただ、イエスマンであるような人物でも権限を持ち、発言はする。その発言のほとんどが一般社員などの批判である。

確かに社員は能力面だとか性格面が偏っているため不満は多い。だが逆に言えば長所と短所が偏っているのであり、長所はすばらしいものがある。

不満ばかり言っている雰囲気の会議の中、自分の立場として彼らをかばう役にいつしかなっていった。

「あんな奴だめだ」、「クビにしたほうが良い」などと言う者がいるときには、周りも同調しがちであるが、そんなダメな社員でも、実は彼しかできない業務をやっていたりする。

採用も手伝っていたが、やはりベンチャーには人材は集まらない。求める理想の人物など来ないのである。ではあきらめるしかない。

完璧な人間なんてそもそも存在しないのだし、育てればよいのだと、その後考え方を切り替えたのである。

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