›7 26, 2006

アマゾンのバーチャルモール進出

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日本ではライブドア事件以降、楽天とYahoo!の寡占的状況であったが、ここにきてようやくYahoo!が進出を表明した。
米国でAmazon.comに出展する個人商店から買うことは多かったが、店舗として個人商店がアピールできる内容はシステム上非常に限られていたもののAmazonの規模と利用者の利便性から非常に優れたシステムだと思っていた。
Amazonから商品を買うのと同じ感覚で、決済もAmazonで商品が買えてしまうのだ。

Yahoo!に関しては、後発で楽天に必死で追いつこう努力をしているところだ。このバーチャルモールでは、楽天より先に三井物産がキュリオシティという会社を設立していた。この会社がどうしようもなく駄目だった。
物産という人材、ネットワーク、ブランドを持ってもネットには初心者だからか、物産から来ている社員がネットベンチャーの経営ができないからか、色々理由はあるだろうがとにかくシェアも取れず、消費者認知もされない状況だった。

ここの西澤社長は、「物産の総合力と独立法人化したことによる身軽さを最大限に生かす。今年のクリスマス商戦までには楽天を追い抜く」とまで言っていたのだが

システムは業者に作らせているのでバラバラで仕様が悪いとか、止まるとか出店者からのクレームは酷かった。つくったオークションサイトは消費者が誰も利用しない始末。Yahoo!、楽天との差別化もなされず、もう駄目かという次期にYahoo!に買収された。

Yahoo!はバーチャルモールで楽天を追い抜くため、潤沢な資金を使ってこのような価値の無いような会社まで買収して出店者を獲得していった。もちろんキュリオのシステム、エンドユーザーに価値は無く、出展者の情報、短期に出店者を獲得するために買収したのだろうが。まあ買収金額もたったの1億円だからたいしたことではないだろうが。しかしキュリオはシステムには異様に金を掛けていた。ライブドアやGoogleが急成長したのは格安サーバーを技術でまかなっていたからだが、その正反対のことをやっていたのがキュリオだったから。

これがネットベンチャーの死に様というか墓場なのだろうか。キュリオシィは赤字だったようだから債務超過だったのかも。

楽天の方は相変わらず積極的な営業をしているのだろうが、頭打ちは否めない。TBS、村上ファンド問題から検察から追求を受けると思われていたが、そういう動きは無いようだが、肝心な事業で行き詰まり感を感じる人は多いだろう。

さて、今回のamazonの進出で業界は大きく変わるだろう。だが、筆者が注目しているのはamazonの参入だけではない。Googleこそが業界の覇者になり得ると思っている。

だが、残念だが日本のGoogleは米国Googleと比べだいぶ行動が遅い。せっかくGoogleのPaymentサービスによって誰もがバーチャルモールを出せ、利用者も安心して買い物をできるシステムがあるというのに、ネットベンチャーはリアルな営業展開が下手なのか、当分Googleが楽天には変われないだろう。

ただ、ポテンシャルではトップだ。検索エンジンを押さえている点と、技術力でかなう会社は無いだろうから。

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