›6 17, 2005

金融政策3つのジレンマ

Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments: Post / View

この何回かで経営というよりは政治経済というか国際関係論の内容を多く
紹介してきました。
世界はリベラルの望む世界へどんどん向かっている気がします。
アダム・スミスはこのような世界が見えていたのでしょうか?

「私たちがパンを食べれるのは、パン屋の慈善によるものではない。パン屋
が金儲けしたいからだ」

リベラルによると、資本主義によってマーケットも企業活動もどんどん効率
的になるといいます。確かに世界の富の量は増えました。
ですが、第三世界の貧困層はますます貧しくなっているのです。その一方で
ほんのわずかの金持ちはどんどん金持ちになる世界。

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▼ 金融政策3つのジレンマ ▼━━━━━━━━━━━━━━━
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The Unholy Trinity

国の金融政策として、次の3つのうちの2つから選択しなくてはならない。
(1)国内金融政策のコントロール
Control of Domestic Monetary Policy
(2)国際的資本の移動
International Capital Mobility
(3)為替変動の安定
Stable Exchange Rate

日本、米国、EUでは最初から(2)があるので、(1)を選択し(3)を
捨てている。
中国などは為替の安定(3)を取り、(1)を取る。

□ 21世紀の世界

世界は冷戦を終えて、今度はブロック化へ向かおうとしているのではないか。
FTA(Free Trade Agreement)が国と国とで交わされ、
貿易は進む。

戦争は未だ世界中で続いているし、これをリベラルはナショナリスト(保守)
のせいと言っている。確かに各国政府は国益を守るために活動しているので
あり、それは自国利益を優先し、他国を虐げることにも時として繋がる。

使いもしない軍備、核に多大な投資を世界中が行っている。
だが、リベラルが望むような理想的な戦争も争いもない世界は無いのだと思う。

それは構造主義(マルクスやレーニン)などが古く洞察した内容である。


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やがて革命が起こるのかもしれない。

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