›6 03, 2005

交渉術-その4「質問のパワー」

日本で今儲かっている代表的な業界は、パチンコと消費者金融とマッサージ
だ。マッサージは1時間5000円とかするのに、OLを中心として賑って
いて、もうそこらじゅうにある。筆者はマックのハンバーガーでさえ高いと
思うので、マッサージは恐ろしく高く感じる。ハンバーガーと違って、マッ
サージは誰でもできるから。それに1時間に仕事をしていくらかせげるだろ
うか?マックなら1000円いかない。
だが、マッサージは人気で、このような疲れを癒す業界は今後も伸びると思
う。

パチンコと消費者金融は筆者はまったく縁が無いのだが、ぼろ儲けしている
ことは知っている。人間が生きる上で絶対に大切な農工業全然だめで、生活
を豊かにする製造業もどこも赤字なのに。このような虚業ばかりが利益を出
している。
我々国民は、もう気づかなくてはいけないと思う。
こういったぼろ儲けをしているのは誰のおかげかと。ぼろ儲けの影には、誰
の苦しみや死があるのかと。


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▼ 交渉術-その4「質問のパワー」 ▼━━━━━━━━━━━━━━
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前回は問題点に着目することの重要性であった。
交渉において最も重要なことは、「情報」であった。この情報を得る為に
まずは、徹底した「質問」を行う。
最近では、「質問力」という本もベストセラーになった。
●「質問力」

質問力―話し上手はここがちがう
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段取り力 ストレス知らずの対話術 コメント力 「できる人」はどこがちがうのか 眼力

要するに、それだけ質問することの重要性が認知され、求められてきている
ということである。
質問は問題の本質を探ることにある。探す為にあらゆる角度から検討した内
容を質問という形でぶつけるのだ。

今回は交渉術からはちょっと内容がずれるが、この問題点を見つけることに
ついて紹介したい。

この問題点に着目するというのは、交渉でなくても全てのビジネス活動にお
いての基本だ。
欧米では、この問題点を見つけ出したり、見つけた問題を解決する為に合理
的な思考法を重視する。合理性=ロジックである。
これは欧米人の思考の根底にあると思われる。何よりもロジックを重要視す
るのだ。そして、このような合理的なステップを手法化して実施するプロセ
スが戦略的コンサルティングなのだ。

欧米のコンサルティング・ファームでは、この合理的な思考方法を徹底的に
叩き込まれる。
問題点を見つけ出すということの根本としては、まず「モレ」が無いように
全事象について検討し、問題点を洗い出す。
そしてそれらが「ダブリ」が無いように分類する。

実は、経営戦略の手法はこの合理性に基づいたもので、例えばこれまでも
かなり取り上げた、SWOT分析、4Pといった手法はこの合理性を満たして
いる。「人・モノ・金・情報」といった分類もそうだ。

□ 問題点発見手法
ここでは、実際に米国で手法化され、コンサルティング・ファームも利用し
米国では多くの企業研修が行われている「問題点発見手法」のひとつの例を
紹介しよう。

まず、全事象を洗い出す。
・WHAT(何が起こっているか)
・WHEN(いつ起こっているか)
・WHERE(どの箇所で起こっているか)
・HOW(どの程度の頻度・具合か)

とまあ、このように見れば大した手法では無いのだが。。
だが、実際にこの手法で行われている。実際に何度もこの手法のプロセスを
行うことで慣れてくると思う。

日本人は、特に合理的な思考方法が苦手であり、問題発見に関しても、思い
込みが激しかったり、ろくに考えもせずに、ひとつに絞ってしまったりする。
これは致命的だ。欧米ではこのような短絡的思考で、非合理的な思考方法は
馬鹿だとみなされてしまう。

ビジネスの世界では、時間が無く、短期間で決めなければいけないことがほ
とんどではあるが、この合理的思考方法で事象を洗い出すステップは必須で
ある。

次に、ここがポイントなのだが、先ほどの事象に対して、問題が発生してい
ることと、問題が発生していないことをそれぞれ書き出して表にする。

これを行うことによって、問題が発生するときとしないときの「差異」が浮
き彫りになる。このステップを踏むことにより問題点がいくつか浮き彫りに
なってくる。
例えば、ある製品が故障する問題が発生したとして、問題点を分析すると
ある特定の箇所だけ壊れることが判明した。しかし壊れない箇所、状況によ
っては壊れない場合もあったとする。この差異から何故壊れるのかの根本的
な原因を突き止めることができる。
この手法は非常に客観的である。

このようにモレなくダブリなく考えた上で質問をぶつけることによって、う
まく情報を引き出すこともできるであろう。

ただし、交渉の場においては、当たり前だが交渉相手は情報を出したくない
し、2枚舌3枚舌工作を平気で行ってくる。

なので、問題を浮き彫り化させるための思考方法はあくまでも基本で、その
上に様々な情報を聞き出すテクニックが必要になってくる。

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▼ コラム ▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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日本で一番有名な町工場であり、大企業がつくれない製品をつくっている
工場がある。
以前にも紹介した岡野工業である。
最近は講演をやれば満員御礼で、工場のほうも次々と新しいものを出して、
取引先はペンタゴン、NASAまでに及ぶそうだ。岡野工業でないとつくれ
ない製品だそうだ。
しかし、これだけの会社なのになんとたったの40坪の工場だけなんだと。
http://www.tv-tokyo.co.jp/kenja/number/20030824/index.html

テレビに出るときはいつも商社マンがペコペコして岡野社長を訪れているが、
いったい商社にマージンをどのくらい抜かれているのだろうか?

テレビでこの商社マンは、「岡野社長のつくった製品は言い値で売れる」と
いって笑顔だった。
アメリカだったら、社長は億万長者でハッピーリタイアして、会社は大企業
へ成長してIPOしていると思う。
岡野社長は雑然とした工場で一生懸命仕事をしていた。1日3時間しか寝な
いでがんぱっているそうだ。しかし、ちっとも金持ちには見えなかった。
金関係なしにがんぱっているのだろうか?そこが日本の良いところかもしれ
ない。
●岡野社長の本「俺が、つくる!」

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マリオ・ブラザーズも昔は性差別とか言われたらしい。バカがいっぱいいるな。

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