›5 21, 2005

CAPM(リスクフリーレートとベータβ)

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CAPM:Capital Asset Pricing Model
とはファイナンスの基本中の基本の考えである。
いわゆるファンダメンタル分析の根本である。

株主の資本コスト(株主の期待する収益率)に対する考え方であるが、
以下の公式であらわせられる。

Re=Rf+β(Rm-Rf)

ここでRfとはリスクフリー・レート(リスクの無い債権の利回り)
β(ベータ)とは株式のリスクである。
(Rm-Rf)はマーケット・リスクプレミアムである。


□ リスクフリーレート

要するにタンス預金だとか、銀行の預金というのは損をするということだ。
大雑把な例でいうと、10%の利回りの国債があるとする。
銀行預金が0.5%の利回りだとすると、100万円を1年間あずけたとす
ると、国債というリスクフリーレートでは、110万円になっている。
これがそもそも100万円の1年後の価値ということになる。

他方タンス預金だと100万円のまま、銀行預金だと100万+5千円とな
る。まあ、どちらも1年後に価値が10万円目減りしているということができ
る。

ということで、リスク無しの債権利回りというのが最低ランクとファイナンス
では位置づけられている。

日本では一般に期間10年の国債が用いられる。10年の国債が一般に売ら
るし、リスクがまったくない(元本を最初から保証している)から。
※インフレが起こったりすると、価値が目減りするというリスクを除いて。

□ ベータ

ベータとは株式市場に対する、対象株式の変動比率である。コリレーション
という統計の基本だ。
ベータはリスクを表す。これもファイナンスの基本である。
ファイナンスにおいてリスクというのは、株式全銘柄の価格変動の平均値か
ら、対象銘柄がどれくらい変動しているか、と表現される。

大雑把に表現すると、日経平均に連動すればするほどリスクは少ないという
ことだ。

もっと大胆に表現すると「リスキーな人というのはアップダウンの激しい、
波乱万丈な人」ということだ。
結構このような人に賭けてみたいと思う女がいる一方で、安定志向な女は
地方公務員のような男と結婚したいと思うだろう。

マーケット・リスクプレミアムは市場全体の期待収益率からリスクフリー
レートを引いたものである。

これに変動の割合のベータを掛けて、リスクフリーレートを足したものが、
対象株式に対する期待する収益率である。


リスクフリー・レート=地方公務員
マーケット・リスクプレミアム=(中堅上場企業社員―地方公務員)
ベータ=中堅上場企業社員と比較した対象人物の人生におけるアップダウン

こう考えるとCAPMがもっと身近に感じられるはずだ。


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