先進国の共通の倫理価値観として、「人類平等」があるが、人種や性別によって明らかな知能(IQ)の差や感情や思考の差が存在する。
例えば、ユダヤ人の中でアシュケナージと呼ばれる種族は、中世からキリスト教の禁忌である「金貸し」を職業としており同種族内での婚姻が繰り返されてきた。そのため、この種族は他の種族と比べ突出してIQが高いことが知られているし、逆にIQが低い民族というものも確かに存在するのだ。
このような事実さえも、人種差別につながることから発言することはタブーとなっている。
身近で実感が持てる事実として「美人とブス」の不公平がある。これもまた、事実として生涯賃金の格差があるが、大人になったら発言することがタブーだ。
しかし、本書ではタブー視されて隠蔽された事実にスポットを当てている。本書を読むことでこれまで見えなかった世界が見えるようになり、子供も教育方針から自分自身の生き方についてまで大きな示唆が得られるだろう。
大きな衝撃を受けた内容は、資本主義は知識社会という当たり前の事実を再認識させられたことだ。資本主義は知能の高い者による知能の低い者の搾取であり、社会に出ればそのことを実感する。
また、双子のうち一人はいらないからという理由で、多くの国で昔から養子に出させるケースが多いが、その追跡調査によると同じ職業や同じ趣味を選択したりと共通点が非常に多いことが知られている。その事実は裏を返せば、育てた親の教育方針や環境は人格形成にも将来にも大きな影響を与えることができないということだ。
このように、本書で語られる残酷な事実の中に周知のことは多いものの、現代の倫理観から自分の思考や知識からも抹殺してしまっていたことに気付かされた。
ただし、本書では最も重要な言ってはいけないことが書かれていない。それは、神はいない。精神世界も存在しない、という事実だ。最も、そんなこと証明できない事実だけど。