›8 01, 2007

ベンチャーキャピタル

今の時代カネ余りである。そのようなことから金融業界ではいろんなスキームが出来ている。
ファンドによるMBOやTOBだってカネ余りから来ていることだ。
ところが買収される側や業績の悪い企業にはカネは回ってこない。

世の中景気がよいので、業績の良いとこはカネを集められる。但し、企業よりも事業を行っていないファンドのほうがカネを集められる。

本来おかしなことなのだが、それが現実だ。

中小企業にとっては銀行やサラ金からしか資金を調達できないかと思っているかもしれないが、このようなカネあまりの現状をうまく活用した方が良い。

ファンドがカネを集めているが、ベンチャーキャピタルもファンドでカネを集めてきて投資している。
カネは集まるし、中小企業も景気が良くなってきているし、さらに株価が冴えていないという現状はまたとない投資機会なのだ。

そんなことからやっきになって投資先を探しているだろう。カネはいくらでも集められるのだから。

業績が良かったらこの際ベンチャーキャピタルから集めてしまうのもいい手だ。中小企業にとっては資金繰りは命だから。個人補償も無いし、返す必要の無い金でもあるし。

業績が良くないとムリだが、何かビジネスアイデアがあるのならば乗ってくるかもしれない。

話がうまくいきそうだったら、株価の算定になる。ベンチャーキャピタルは少しでもやすく株価を設定し、議決権(シェア)を多く取りたい。かといって多すぎても駄目だが。

低迷している上場企業の株価と比較(類似比準やPERでの比較)とかどうとでもなるDCFとかで株価を下げてくるだろうが、ベンチャーキャピタルにカネを出してもらおうと思ったら、株価の算定は複数見積でやるべきだ。

銀行系から独立系から色んなところに声をかけて高い株価で出してもらう事が重要だ。1社出してもらう事がきまれば、日本の金融らしく横並びで他社も競って出してくるだろう。

最初の1社に声をかけるときには、1社目だと悟られない事も重要だ。
カネを出すところは、1社だったら非常に怖がる。赤信号と同じように、たくさん渡っているなら、カネを出そうというのが奴らの精神構造だ。

あと、焦ってはいけない。じっくり時間をかけて株価を算出しよう。
業績がよければ時間を延ばすほど株価は上がる。相手はカネが余っていて寝かせたら損なのだ。早く出したがる。

あとファイナンスも勉強しないと、丸め込まれますね。

[概論]日本のベンチャー・キャピタル
[概論]日本のベンチャー・キャピタル神座 保彦

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