›5 28, 2005

競争原理

Category: 経営戦略 / 0 Comments: Post / View

米国が「日本政府がxxxを行ったことを支持します」と言うときはいつも、
事前に米国政府と日本政府とで秘密裏に何か行われている気がしますね。

今回の小泉首相の訪朝も10月からの国交もアメリカの思惑どうりなのでは?
と思ってしまいます。アメリカのケーリー特使らの訪朝がそう確信させま
す。

そうだとすればアメリカの思惑は一体なんでしょう?
アメリカは世界平和や日本の安保なんて考えません。アメリカが考えている
のは国益のみです。

まだ分りませんが、色々な憶測は話題になっています。いずれ明らかになる
でしょう。訪朝がアメリカの国益と日本の国益は一致するのでしょうか?


資本主義の原動力は競争原理による。

旧共産圏の敗退を見ても明らかだ。
人間は競争心によって向上すると考えることができる。

但しマルクス主義者は無制限な競争は破綻を導くとしていて、既に世界の
資本主義は末期に来ているという見方もある。

例えば、ユニクロはアパレル業界に激しい競争原理をもたらし、業界の価格
は非常に低下したが業界でのパイは広がらず売上はどこも最終的には低下し
た。牛丼や半導体といった分野も激しい競争の中にある。

筆者は基本的に競争社会が好きだ。努力しチャンスを掴んで成り上がってい
く姿には男なら誰もが子供の頃から憧れるだろう。

2年前位前にはよくコラムで競争原理について書いた。世の中の競争原理を
憂慮する傾向を貶(ケナ)した。
企業が高い業績を上げるためには競争が必要だとマイケル・ポーターは言っ
た。ビジネススクールでも競争戦略は必須で教えられる。
個人においても同様に競争原理で人間の基本的な価値が向上されると安直
に思っていた。

●例えば最近だと以下の本がビジネストップに支持されている。
「戦略の原理―独創的なポジショニングが競争優位を生む」


・アメリカで得点を争わず勝負のつかないサッカーゲームの例
 ⇒これは個人のやる気を著しく低下させた。
・日本の順位の無い運動会の徒競走
 ⇒これなどケチョンケチョンに貶した。
・日本の学校の通信簿の相対評価から絶対評価への変更
 ⇒日本の将来を真剣に心配した。

何故、筆者が憂慮したかというと、子供のうちに競争原理を叩き込まないと
社会に出たときの過剰な競争社会では生き残れないと感じたからだ。
生き残れないといってももちろん死ぬわけではなく、挫折して立ち直れない
ということだ。
引きこもり(ヒッキーと呼ばれる)の子供達が増えたと思った。だが、子供
達だけでなく社会人でもヒッキーが増えている。ノイローゼや鬱になるサラ
リーマンが増えている。

教育を変えろ!

そう叫び続けた。だが!教育を変えるだけではいけないのかもしれないと
1年位前から思いつづけた。今は確信がある。
競争原理には限界があるのだ。

それは、完全な競争社会というのは存在しないからだ。

競争原理は搾取する側だけが都合が良いのだ。このことには外資系企業や
ベンチャー企業を見てきて確信した。

ほとんどの日本の企業にはなじみが無いかもしれないが、競争は過酷だ。
人間をいくつかのレベルに毎週振り分け、ピラミッド組織をつくる企業が
ある。IT系企業では増えてきているが、業務遂行能力で人間を毎週のよ
うにレベル分けするのだ。上の言うことは絶対で、給料もレベルによって
明確に分ける。非常に明確なシステムだ。
ITエンジニアはかつては知識集約産業で、職人だった。自分の技術なり
業務知識が有効活用される専門職であった。だが、今は違う。
EUC(エンドユーザーコンピューティング)という言葉もあるように、誰
でも使えるコンピュータ・システムが増えたし、技術は有効活用されない。
あるソフトウエアハウスの経営者は言う。
「プログラマやエンジニアは全く初心者しか採用しない」
経験者はプライドが邪魔するという。それだけでは無く、すぐに知識は陳
腐化され使い物にならなくなる。

そしてその強烈な競争原理を持ち込む。使われる側は必死で働くだろう。
だが、ひとたびレールを外れたらもう戻ることは出来ない。走りつづける
しかないのだ。
IT業界だけではない。今やどの産業も外食産業がかつて陥ったように3K
(キツイ、キタナイ、キワラレル)のように労働集約型産業に変わりつつ
ある。マネジメント分野も変わりつつある。

このような競争原理を持ち込んでも使われる側にどれほどのメリットがあ
るのだろうか。競争で勝ち残り1番になれば相当な待遇を受けることはで
きるが。

競争社会は誰が得をする社会か考えてみてほしい!
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▼ 先進諸国の傲慢 ▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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先日とある南の島(海外)に行ってきました。
3年前にも訪れたことのある島です。3年ぶりに来てみると、ビーチには
リゾート・バンガローが増え、町は大きくなっていました。
あいかわらず日本人はほとんどいない島なのですが、西欧人の若者でごった
がえして、騒々しくなっていました。3年前はヒッピーの姿もありましたが、
今は若いビジネスマンカップルのバカンスがほとんどのようでした。

島は活気づいたのですが、海は汚れました。

驚いたのは、3年前に港のバイク屋にいた女の子がまだいて、私のことを
覚えてくれていたことです。

その子はすっかり容姿が変わっていましたが、向こうはこちらのことを覚え
ていてくれて感激しました。

また、この島に来ようと思っているけど、ずっといるの?と聞いたところ、
これからもずっと、毎日、この島で物売りをするだろうということでした。

考えてみたら、物価の安いこの国でお金を貯めて、都市に出ることや、まして
や日本やアメリカに夢を求めて行くには途方も無い労働量が必要なのです。

日本では楽して貯められるお金が、発展途上国では途方も無い労働時間とな
ります。

よくアメリカ人が言います。「奴ら(発展途上国の人たちや、アメリカ内の
プエルトリコや黒人など貧民層)は怠けているだけなんだ」

違いますね。先進国の裕福な層は、貧民層からの搾取で楽に儲けていること
が多いですね。

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アメリカは日本に大虐殺を行ったという歴史がある。それでも好きか?

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