›5 27, 2005

マクロ経済学の公式

Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments: Post / View

以前「経済学入門」でやった一番大切なマクロ経済学の公式を見直してみよう。

  総需要=C+I+G+X 
(消費:C、民間投資:I、政府支出:G、輸出:X)

  総供給=C+S+T+M
(国内総生産と輸入:M、消費:C、貯蓄:S、租税:T)

総需要と総供給は必ず一致することから、以下になります。

  C+I+G+X=C+S+T+M

これを変形すると以下のようになります。

  (X-M)=(S-I)+(T-G) 

つまり、(X-M):貿易収支は、(S-I):民間の貯蓄投資バランスと、
(T-G):政府の財政収支の和ということです。

言い換えれば、貿易が赤字になっているということは、民間投資が民間貯蓄を
上回っているか、政府の財政収支が赤字であるか、ということになります。

経済学は置いておいて・・

日本は貿易黒字国である。輸出品目のうち大部分を自動車が占める。
自動車業界に関しては、韓国なども技術力を強化してきているが、北米の環境
問題に対する関心に応えられる技術力を持つ国は、やはり日本であろう。

次は半導体などの電子部品が輸出産業となる。

話を自動車に戻すと、日本の自動車産業の国外生産比率は15%程で、それ
は米国の30%の約半分である。
今後国外比率が高まれば、輸出比率は低下するであろう。
国外比率が高まるということは、肝心の技術が国外に流出するということだ。

中国の家電業界が世界的に恐ろしいほどの成長力を持っているのは、実は
日本の技術のパクリに過ぎない。
中国企業との提携で東芝など、家電業界が中国で生産を行ったが、失敗し撤
退が相次いだ。日本は損し、中国はとてつもない利益の種を手に入れたことに
なる。

他にも輸出比率が低下させられる要因が考えられる。

90年代後半から2001年にかけて、世界はこれまでにない成長力を示し
た。日本を除いて。
日本は経済の低迷に苦しんだが、日本は例外だったと見るべきだ。

そんな中、日本の輸出産業というのは他国の経済発展を頼りに成り立ってい
るとも言える。だが、このような他国の経済発展に頼ったGDPの上昇期待は
国際的な批判を受けるようになりつつある。

つまり、他国の成長に頼らず、自国内の生産性と消費を上げろと。

そんな過酷な状況の中で、いかに景気回復策を打ち出していけば良いだろうか。

●「入門マクロ経済学」
中谷 巌 著

経済学がわかると、日本がスタンダードでないことが明確になるでしょう。

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