›11 27, 2007

米国は1兆ドル毎年刷るのか

Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments: Post / View

米国の貿易赤字が1兆ドル近い。そうなると外貨として中国、日本、中東、欧州に至るまでドルが1兆ドルもばら撒かれることになる。各国の貿易黒字がそのまま外貨準備高となるのだが、その前提はドルの利回りと為替レートにあった。日本にとってドルの金利は高く、欧州もドルに合わせてわずかに金利を下げる政策を取っているが、それでも若干高いということは、自国の通貨で持つよりも利回りが良いという投資目的でもあった。

しかし、ドルを印刷するということはその分ドルの価値が本来低下する。経済学での金利平価理論だ。(最もそれが理論どおりでないため、円キャリートレードが起こるのだが。。)
また、ドルの利回りも高いままであれば米国は国内の景気刺激として金融緩和政策が使えない。
高い金利のままではサブプライムローン問題を抱える米国は、景気対策を打ち出す事が困難である。

米国は金利は下げたいがなかなか下げれない。
このような米国の陥ったジレンマからドルの価値が急激に低下しているのではないか。最近ではメディアもドル崩壊論など書いているので、かなり危機的な状況にある模様。

当然、いつまでもドルが基軸通貨として毎年1兆ドルも刷るだけで繁栄することはできないだろう。というか許されないだろうな。

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